グリコーゲン(2017/11/15(水))

マラソン初心者の方で

グリコーゲン

って何のことかわからない方は

是非読んで下さい



グリコーゲンとは

糖質を原料にした体内での貯蔵エネルギーのことで

肝臓や筋肉にため込まれています




無酸素運動のような強度の強い運動をする際に


エネルギーとしてグリコーゲンが使われて

疲労物質の乳酸が発生します


一方で有酸素運動では

脂肪と糖質を燃焼しながらエネルギーに変えて

水と二酸化炭素を排出します


無酸素運動ではすぐに疲れてしまいますし


有酸素運動では疲れにくいですが速く走ることは出来ません



フルマラソンでは


この無酸素運動と有酸素運動のどちらの要素も有り

うまくエネルギーをコントロールしながら

42.195kmを走らないといけません





無酸素運動時に必要になるグリコーゲンですが


このグリコーゲンの貯蔵量には

限りがあります

肝臓に約100g 筋肉に約300g

どんなに優秀なランナーでも

この程度しかため込むことは出来ません


過剰に摂取しても脂肪として蓄えられてしまうので

食べ過ぎは禁物です!


エネルギー量でいうと


グリコーゲンは1gあたり4kcal


一方、体脂肪は1gあたり9kcal


グリコーゲンは体内に約1600kcalしかないですが

体脂肪は一般成人(体重60kg体脂肪率20%)なら108000kcal 


明らかに

体脂肪の方がエネルギー源としては多く貯蔵してあります

フルマラソンでは

グリコーゲンをなるべく温存させて

体脂肪をいかに優先して使えるかがポイントになります




この体内に貯蔵されているグリコーゲンは

運動する際に最優先されて使われるエネルギーです

特に短距離走のような

瞬発力を使う無酸素運動には


グリコーゲンが真っ先に使われてしまい

50mダッシュのような無酸素運動を立て続けにやったりして



グリコーゲンを使い切った状態になると

思うように足が上がらなくなったり

体が動きにくくなります


これは誰にも経験があるとは思います



有酸素運動メインの

長距離種目のマラソンでは




マラソンは有酸素運動メインの競技です



有酸素運動中に使われるエネルギー源は主に体脂肪と糖質です


ということは


グリコーゲンの原料である糖質は


少しずつ消費されていきます

ということは

レース中も定期的に糖質を補給してあげないと


知らず知らずのうちに


このグリコーゲンも枯渇してしまい

足が重たくなります

さらに糖質の補給が遅れて

低血糖状態になってしまうと

ハンガーノック状態といって


うまく動かせなくなったり、頭がぼーっとしてきたり

ひどい場合は意識を失って転倒してしまいます

あともう一つ

グリコーゲンを早期に使い果たしてしまう人の

特徴として多いパターンは

「ペースが速すぎる」

走る速度が速すぎると

もはや有酸素運動の域を超えて

無酸素運動に近い状態となり

メインのエネルギー源が

グリコーゲン優先となってしまい


乳酸がたまってしまうからです



レースペースというのは

その人個人の筋力や最大酸素摂取量によるので


定期的に30km走などロング走を練習メニュー入れて

自分に合ったペースを把握して下さい

そして

フルマラソンでは30kmの壁と言われ

「30kmを超すと急激に足が重たくなってしまう」

これはおそらくグリコーゲンの早期枯渇による症状だと思われます


マラソン大会当日は


そうならないためにも自分に合ったペース配分

そして

こまめな糖質の補給を心掛けて走りましょう